粉雪2-sleeping beauty-
俺の部屋は、確かに何も変わっていない。
だけど、俺達の関係はもぉ、あの頃とは違うんだ。
そして今日、俺はお前を殺してやると約束した。
そしてお前は、俺の女になったんだ。
“…なぁ、マツ…。
欲しい物を手に入れたら、今度は手放したくなくなったんだ…。
…どーすりゃいいかな?”
ホントにそうだ。
本当にアイツを抱いたら、きっと俺は手放せなくなってしまう。
“じゃあ、手放さなきゃ良いんじゃないんすか?”
そう言ったのは、俺自身なのにな。
怖いに決まってんじゃねぇか…。
不安に決まってんじゃねぇかよ…。
約束された来世なんか、なくたって良いんだ。
今、この時を千里と生きていたいのに。
何で俺達は、上手く行かないんだろう…。
何が悪いのかな。
何をしたら、時計の針を戻せるのかな。
きっと、隼人さんが死んだ時に戻せることが出来たなら、
俺達は苦しまずにすんだのに…。
千里を、苦しめずにすんだのに…。
やっぱ、俺が居なきゃ良かったのにな…。
頭からかぶるシャワーのお湯は熱くて、冷えた体を火照らせた。
熱を帯びたキリストロザリオが、胸元で存在感を示す。
千里の残り香に胸が締め付けられ、ただ唇を噛み締めた。
愛しくて、愛しくて、愛しくて…
ただ俺は、愛してるだけなのに…。
それが千里を、俺達を苦しめることになったんだな。
どうすれば良かったんだろう…。
お前を愛さなきゃ、こんなことにはならなかったのかな…?
でも、どう考えたってそんなの無理だよ…。
だけど、俺達の関係はもぉ、あの頃とは違うんだ。
そして今日、俺はお前を殺してやると約束した。
そしてお前は、俺の女になったんだ。
“…なぁ、マツ…。
欲しい物を手に入れたら、今度は手放したくなくなったんだ…。
…どーすりゃいいかな?”
ホントにそうだ。
本当にアイツを抱いたら、きっと俺は手放せなくなってしまう。
“じゃあ、手放さなきゃ良いんじゃないんすか?”
そう言ったのは、俺自身なのにな。
怖いに決まってんじゃねぇか…。
不安に決まってんじゃねぇかよ…。
約束された来世なんか、なくたって良いんだ。
今、この時を千里と生きていたいのに。
何で俺達は、上手く行かないんだろう…。
何が悪いのかな。
何をしたら、時計の針を戻せるのかな。
きっと、隼人さんが死んだ時に戻せることが出来たなら、
俺達は苦しまずにすんだのに…。
千里を、苦しめずにすんだのに…。
やっぱ、俺が居なきゃ良かったのにな…。
頭からかぶるシャワーのお湯は熱くて、冷えた体を火照らせた。
熱を帯びたキリストロザリオが、胸元で存在感を示す。
千里の残り香に胸が締め付けられ、ただ唇を噛み締めた。
愛しくて、愛しくて、愛しくて…
ただ俺は、愛してるだけなのに…。
それが千里を、俺達を苦しめることになったんだな。
どうすれば良かったんだろう…。
お前を愛さなきゃ、こんなことにはならなかったのかな…?
でも、どう考えたってそんなの無理だよ…。