粉雪2-sleeping beauty-
「…何、勝手にイってんの?」


『…違っ…!』


ビクンとなった瞬間、更に溢れ出る蜜を指でなぞる。


羞恥心に赤くなった頬は、千里の体をピンクに火照らせた。



「…何回でもイけよ…。
死ぬほど俺のこと感じろよ…。」


『―――ッ!』



このまま死んでくれたら、一番良いのに…。


腹上死なんて、あの人が聞いたらどうなるかな?



俺の動きに合わせたように、ベッドのスプリングが軋む。


気を抜けば、簡単にイきそうだった。


だけど俺は、もっとお前を感じてたいから…。


どれほど求め合っただろう。


どれほど、お前を感じただろう…。




なぁ、千里…


あの夜が、俺の人生で一番最高の時間だったよ。


愛しくて愛しくて、堪らなかったんだ。


俺を選んでくれて、ありがとう…。


嘘でも“愛してる”って言ってくれて、ありがとう…。


最期にお前を感じることが出来て、本当に良かった。


俺に温もりを与えてくれて、本当にありがとう。


だからもぉ、お前は迷わずあの人のところに行け…。


ちゃんと、手を引いてやるから。


だから、振り返るんじゃねぇぞ…。




千里が何度も何度も俺の名前を呼んでくれて…


俺のことだけ感じてくれた。


そして俺は、お前の中で果てたんだ―――…







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