粉雪2-sleeping beauty-
『―――ャ!
待ってよ!』


「…黙れよ…!」


ホテルに入るなり、女を組み敷いた。


毟るように服を脱がせると、柔肌があらわになる。



『―――アァ!』


「―――ッ!」


その瞬間、女の口を塞いだ。



「…声、出さない方がソソるぜ?」


『―――ッ!』



まんざらでもない様な顔しやがって…。


汚ぇんだよ、てめぇの声も、てめぇ体も。


聞きたくねぇし、見たくもねぇ。




仕方ねぇだろ。


…俺だって男なんだよ…。


否が応でも性欲なんて湧いてくるし、やってられねぇんだよ。



馬鹿な女は良いよ。


背中のことなんか聞いてこないし、適当なこと言えば信じるんだから。


飲み屋の女なんて、交換条件出せば、すぐに股を開くんだ。



同じ馬鹿な女なのに、千里とは全然違う。


あの馬鹿、好きな男の為に貞操守り続けやがって…!


てゆーかこの女も、少しは貞操守れよ。


…って、俺が言える台詞でもないんだけど…。



千里のこと想像して腰振って。


…これじゃまるで俺、隼人さんと一緒だわ…。



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