お星様に助けを求めて
消えたボタンの秘密
寒かった冬は終え、だんだんと暖かくなってきた。
桜の花はまだだけど、梅の花は咲き誇っている。
皆の表情は、気持ちが高ぶり、変わってきた。
それは今日、卒業式の為。
卒業式の練習でさえ、悲しくなる…
けど今日は、本当に3年生…というより、光聖が卒業する。
4月からは同じ学校じゃないんだ…
そう思ったら、式中も涙が止まらなかった。
回りの皆に笑われたけど(笑)
「森岡光聖」
「はい。」
光聖は名前を呼ばれ、壇上に上がり卒業証書を貰う。
席に着く前、さりげなくこっちを向く…
少しニコッと笑うと、真剣な顔に戻った。
涙、涙で体育館は溢れ返る。
光聖が卒業生の言葉を言うときは、ピークに達し。
マイクを使っているにもかかわらず、周りも泣き声で光聖の声が聞き取りずらい…
でも問題はなく、卒業式は終わった。