お星様に助けを求めて

暫くして、何かを思っているような顔をした校長先生が話始めた。


「そうですか…
退学という決断を選んだということは、産むってことですね?」


「はい。
それを伝えるために、ここへ来たんです。」



真剣に返事をする。
私は、必ずお腹にいる子を産み、育てるんだから!




「あなたの未来を考えると、その決断は…
一般的に間違っていると言われます。
あなたやあなたの周りの人、そして赤ちゃんは、冷たい目を向けられる筈です。
…でも、あなたは幸せです。
どんな苦しいことがあっても、その年で赤ちゃんを産めるから。
これは、同じ立場に立ったことのある、私の意見です。」



なかなか言ったことが理解できなくて、疑問がいっぱいだった。



でもその後、話してくれた。


校長先生は、高校生の時に妊娠して…
産みたかったけど、反対されて降ろしてしまったことを。

それは、今も後悔している。
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