乱樹(らんじゅ)の香り
手を、離そうとしたら、逆に兵庫の腕に捕まってしまった。

麗は抱き寄せられて、頭に兵庫の呼気がかかった。

熱い。

体も、息も。

大丈夫、なのかな。

兵庫の行動に驚いたけれど、それよりも、心配になった。

麗は顔をあげた。

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