乱樹(らんじゅ)の香り
「それもいいかも。

兵庫くんにフられたら、よろしく」

「って、え?

まだフってないのか?

タカトシ。お前・・・」

何か言いかけて、やめる。

ま、いいか。

ヒトゴトだし。

そんな風に考え直したのが、麗に見えた気がした。

それでも、兵庫は充分その言葉を重く受け止めているようだった。


< 62 / 116 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop