恋しぶきプラス〜先生が描いた夢〜
さすがに男の俺が莉央の吐く姿を見るわけにはいかない。
川崎でも良かったが、俺は敢えて江藤を指名した。
いつまでケンカしてんのか知らないけど、こんな時だからこそ、仲直りしてほしかった。
「はい。」
江藤は、俺の予想に反する態度を取った。
さっきまで莉央にツンケンしていた、意地悪な江藤はどこに行ったのか…。
江藤は本気で莉央を心配していたようだった。
…俺が莉央と二人で登っている間に、何かあったんだろうか?
でも、江藤はきちんと反省してくれたみたいだった。