恋しぶきプラス〜先生が描いた夢〜
「俺、莉央のことが好きだ。」
そう悟った時、俺の気持ちは喉を通って口から声として出ていた。
「…え?」
莉央はとっさに視線を俺の方へ向けた。
「ずっと…こうすることが、莉央を守ることだと思ってた。」
俺はそっと、莉央に微笑みかけた。
「俺、莉央のおかげでプロのコーチになるって夢を追いかけることができた。俺…、莉央のこと、一人の生徒として見れなくなってた。そんなの教師としてヤバイ気がしたから、桃北辞めたんだ。」
莉央も、俺につられるように、穏やかな笑顔を返してくれた。