幻視痛

身を寄せるといっても、行く場所がない。


教室は鍵がかかっているし、初登校早々、保健室で寝るのも気が引ける。


朝から走り回ったせいか、校内を探索するほど、体力も残っていない。


散々考えた結果、俺は中学の頃もよくサボり場所にしていた“階段の踊り場”へ行く事にした。


あそこなら広いだろうし、たとえ教師が見回りに来たとしても見付からない…だろう。


< 7 / 32 >

この作品をシェア

pagetop