運命の黒い糸
○月×日午前0時

ピロンピロン♪

『はーい。もしもし?』

『ハッピーバースデイ!!』


ガチャンっ


一言だけが言いたかったのか、ハッピーバースデイを言って電話を切った。

突然のコトに頭がついていかなぃ。


『どうかした?』


心配そうに話し掛ける友達。


そぅ。今日はアタシの誕生日だ。


『ハッピーバースデイって一言言って電話切られたょ。』


『たった一言?それマジウケるって』


アタシの誕生日を一緒に祝ってくれてる美雪が笑う。
美雪はアタシの心友だ。
美雪だけはアタシと一樹の関係を知っている。

『意味が分かんないし…』

『一樹クンなりの祝い方ぢゃないの?』

『そぅかもね…』

少しずつアタシの頭の中も正常に動き始める。
突然の出来事に対応しきれないアタシの頭は壊れてるとしか言いようがなぃ。
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