運命の黒い糸
沈黙を先に破ったのは、一樹の方だった。

『オレ…今まで言えなかった本音を言おうと思う。聞いてくれるか?』

『うん…』


一樹は、アタシに顔を見られると言い辛いと言って、アタシをベンチに寝かせ、膝枕をした。


『オレは、大学一年でミリと同じクラスになった時から“可愛いな”って思ってた。ずっと、話したい!!と思ってたけど…オレ口下手だから話し掛けられなかった。しかも、ミリには嫌われてると思ってたし…』


一樹は、ポツリポツリとアタシへの想いを話し始めた。
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