†嬢王さまとヤンキーさま†
「なによ!その呆れ顔!私の中では瀕死をさ迷う大問題よ!」

プンスカと怒っている女王様。
性格は置いといて顔だけは、一級品なので怒った顔は言うまでもなく美しい。

「はい、はい。明日になれば心配しなくてもいっぱい貰えるから。今日のマカロンは我慢!太るよ!」

言う時には言う真穂だった。
女王様にこれだけの口を訊けるのは真穂ぐらいだろう。

「マカロンはねぇ!甘くて美味しいのよ!毎日食べてるのよ!ふとっ!」女王様の声を遮った。

「あのっ!釘崎美野里さんですよねっ!」

小柄であまり品がいいとは言えない男が美野里の後ろに立っていた。

それも大きな箱を持って…

「そうだけどっ。何か用?」
女王様が得意げな顔をしている。
告白だとわかっているのだろう。

ある意味単純、単細胞な女王様だ。


「僕っ!じゃなくて…俺っ!美野里さんの事がずっと前から好きでした!付き合って下さい!」


コイツ…自分の立場わきまえてんのか?
んっ?あの箱…もしかして…


クイックイッと人差し指を曲げた。



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