君じゃないとダメなんだ
「茜!!
わたし、桜井と喋ったこと
一回もないんだけど。
てか…………
超軽そうなんだけど」
わたしが紹介しろって
言ったのに
文句は言えないけど。
…なんか
この人苦手な気がする。
「悠くんはアンタんこと
前から可愛いって
言ってたんだよ〜♪
軽くない軽くない♪」
茜はわたしの肩を
ポンポンと叩く。
まったく説得力がない。
「はっ??ないっしょ!!
わたし喋ったことないんだよ!?」
喋ったことないし。
接点ないし。
第一学校で見たことも数回しかないし(笑)
そんなの嘘っぽくない!?
「まっ♪
メールくらいはしてよ。
失恋には新しい恋!!」
ピースサインで
わたしを見る茜。
…絶対にない。
ありえない。
とわたしは思いながら
“わかった”
とため息混じり答えた。