君じゃないとダメなんだ
*二人×すれ違い
――キィ…
気が付くと
わたしは
屋上まで走ってた。
授業受けれる状態
なんかじゃないし…。
「悠…」
悠を思うと胸が苦しいよ。
アキラが…
悠に何を吹き込むか
わかんない。
でも
わたしは汚い。
それは事実なんだ。
アキラを愛して
裏切られたんじゃない。
愛してなかったんだ。
いや、言い換えたら
恋を知らなかった。
愛を知らなかった。
あの気持ちは
“好き”じゃないんだ。
確かに救われた。
楽しい時期もあった。
確かに好きだった。
でも
友達として。
それに幼いわたしは
気付いてなかったんだ。