君じゃないとダメなんだ
バンッ―
わたしと悠は驚いて
ドアの方を見る。
アキラの姿はもうなかった。
アキラ…
よくわかんない。
今さら“好き”って何?
今さら戻りましょう?
よくわかんない…。
でも…ホントに好きなら
傷付けた。
モヤモヤしたり
なんだかもどかしい気持ちに
なった……でも、
わたしは悠しか見てない。
悠しか見れない。
ぎゅっ…
力を緩められた悠の体を
今度は自分から抱き締める。
ほどかれた鎖を
もう一回…
もう一度繋ぎ止めるように。