君じゃないとダメなんだ

「あいつからも聞いた。
祥子と昔…何があったか。」


あいつ……昔…?


…アキラとのこと?



じゃあ、悠は知ってる…?!

「昔って…」

体が震え出す。

いやっ…いや…

思い出したくない…。


耳をふさいで目を瞑った。

汚いきたないキタナイ…

わたしは…純粋じゃない…
耳をふさいでいる手を
握りしめられた。


「俺がおるから!」

悠が大きな声を出して言った。

ビクッとして現実に戻る。

「俺がもうそんな思いさせやん。
俺がお前を守る。
やから…やから、

1人で抱えこむなや…」


目を開けると

不安気な悠の顔があった。
悠はわたしの目を見て

「俺が幸せにしたる

一緒に幸せ探そうや。」


涙が溢れた。

ホント涙腺が弱い。


「ゆうっ…」

「ほらまた泣く〜」

涙を指で拭ってくれる悠。
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