君じゃないとダメなんだ
「もしもし?」
「悠くんっ!ちょ…祥子が!!!」
“祥子”と聞いて
胸がドクンってゆうた。
ひたすら祥子んとこまで走った。
めっちゃ息切らせながら
言われたとこへ行った。
そしたら…
祥子は倒れとった。
祥子はボーッとしてたら
気ぃついたら
階段から足が滑ってもうて
こけてもうたらしい。
茜は先生を呼びにいくゆうて
そこから離れた。
「先生なんか待ってられるかいな…」
そう思って携帯で救急車を呼んだ。
祥子の足首はめっちゃ腫れてて
多分…捻挫したんやと思う。
5分くらいで来るゆうたから
すぐに玄関まで運んだ。
少し痩せた体。
大きく腫れとる瞼…。
また守れんかった。
でも…これが
きっかけで
俺は決めた。