君じゃないとダメなんだ
放課後になって
テスト期間中やから
部活なかったから
軽く自主練してから
ダッシュで病院に向かった。
303…304……305あった!!
ノックしようとしたら
中から声が聞こえた。
「けど
あいつは来ねぇじゃん。
お前を心配してねぇじゃん。
そんなやつの…」
「悠を悪く言わないでよ!」
祥子…??と…
「―…関係ねぇとかじゃねぇよ」
橘アキラや!
「わたしは好きなの…。
今でも、悠が…」
祥子の気持ちを
先に知ってもうた俺は
もう止めれんかった。
いつも盗み聞きばっか
やけど…そのたびに
お前を好きになってまう。
誰にも祥子は渡したくないねん。
そう思ってドアを開いてん。