君じゃないとダメなんだ


「茜!」


大ちゃんの声
を聞いて我に帰った。


「大ちゃん…」


大ちゃんは

わたしの方へ走ってきた。


よく見ると

…服が昨日のまんま。


髪の毛もボサボサになって

汗までかいて………



「大ちゃ…んっ」


わたしは

大ちゃんに

抱き寄せられる。


「茜っ…茜…やっと見つけた。」

腕の力が
強まると同時に

わたしの涙腺が弱くなる。


「大ちゃん…っく…」


泣いてることが
ばれないように

唇をかみしめる。



聞かないとダメなのに…


聞かないとわかんないのに…


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