君じゃないとダメなんだ
「祥子を見てから変わった」
…………え?
「祥子を初めて廊下で見かけたときから…気付いたら今まで、ホンマ目で追ってた…。」
わっわたし?
「えっ?でも接点ないじゃん…?」
「うん。
だから喋りたいな〜
とか思ってた。」
真剣な顔で言う悠。
うそ…じゃないよね?。
「わからへんけど…
めっちゃ可愛い思ったし
めっちゃ守りたいって思った」
そんなこと…
だれにも言われたことないよ?
急に涙腺が緩みだした。
―ポロポロ…
「えっ?どしたっ!?」
悠はびっくりして
わたしの顔をのぞきこむ。
「ごめ…」
フワッ…
悠は
謝るわたしを
引き寄せて抱き締めた。
「ゆっ…ゆぅ…ごめっ…」
何も言わないで
ポンポンと頭を撫でる。
「わっわたし…」