君じゃないとダメなんだ
「茜…マジごめん。」
わたしの部屋で
宿題をやりながら
改めて茜に謝った。
「祥子が悪いんじゃない。
…ゆかりは
悠くんの元かれだし。
多分未練あんだよ。」
ぁあ。
噂で聞いたことがある。
ゆかりが
何もしてこない悠を
飽きて振っちゃった。
…多分、悠は
好きじゃないから
手は出さなかったんだ
と思う。
「しっかし、困ったもんだ。
悠くんに言わなくていいの?」
茜は心配そうに
わたしを見る。
「ダメダメ!
悠に言ったら
悠を困らせちゃうから…。しかも
まだ何もされてない。」
悠に言ったら
絶対に悠は心配する。
もう大会だって近いのに
変なことを考えてほしくない…。
「何もされてないから
言った方がいいんじゃないの?」