君じゃないとダメなんだ


すると、真っ赤な悠の顔。



それを見てにやける茜。


「朝からいちゃつくんじゃねーよっ!」


わたしの肩をバシッと叩いて
“悠くん頼んだからね〜”
と言って歩き出した茜。

「えっ!?ちょっ…茜っ?!」

えっ?!

2人で行くのっ?!


無理むりムリでしょ〜〜〜!!


「……ごめん。」

少しぶっきらぼうに謝る悠。

「お前がアホやからつられてもたわ。」


笑いながらわたしを見る。


「なっ!

アホじゃないもん」


ホントにホントに
かっこ良かったんだもん!


事実を述べただけだし!


少しすねて

ぷぅっと頬を

ふくらませた。


「…んな顔すんなっ!」


わたしの髪の毛を
くしゃくしゃにする悠。


「なっ…!
もう髪の毛
くしゃくしゃにっ…」


怒って悠の顔を見ると…


真っ赤な顔で
そっぽを向けてる。


「ほら、行くで!
急がな遅刻なるわ。」


わたしに手を差し出す悠。

照れすぎだし……。

と思いながら

わたしも多分
真っ赤になりながら

手を繋いだ。

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