俺様プリンセス【BL】
「それよりさ」


 背を屈めて俺の顔を覗き込むようにしてきたヒメが、ニヤリと笑う。

 ちょ……、顔、近いから。

 近付いてくるヒメから逃げるべく、顔を背けた時だ。


「お前、俺のこと好きだろ」

「はぁ!?」


 な、なんで、知ってるんだ?

 俺は、ヒメにそんなこと一言も言ってないぞ!!


「恭介、顔真っ赤だぜ。冗談で言ったのになー……」

「な……っ、お前っ……!?」


 慌てる俺の肩に手を置いたヒメは、ペロリと赤い舌を見せて自分の唇を舐める。
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