俺様プリンセス【BL】
 ――で。


 結局、何が何だか分からないまま、彼を追い出すことも出来ず。

 小さなテーブルを挟んだ向かいには、ヒメを追いかけてきた彼が居る。

 ヒメとはまた違う意味で細い。

 髪は金色で短髪だけど、妙に爽やかさを感じる。

 もしかして、先輩の言ってた「ひょろっこい短髪」って、コイツのことか?


「あの……お久しぶりです」


 遠慮がちに彼が口を開く。

 木曜日に会っていたみたいだ。
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