俺様プリンセス【BL】
「俺の心配までさせてごめんな。なんていうか、あんな風に言い合ったの久々でさ。まさか出て行かれるとは思わなかった」
「ヒメノは、ああやって逃げるんですよ」
陣くんはヒメのことを「ヒメノ」って女の子の名前みたいな呼び方をしている。
そういえば、苗字が「姫野」なんだっけ。
バンドでの名前かあだ名なんだろうな。
そんなどうでもいいことを考えながら、グラスの水を飲み干す。
冷たい水が、沸いた頭を冷やしてくれる気がした。
「ズルいですよね。自分の中に閉じこもって、勝手に爆発して……どっか行っちゃう。俺、ヒメノのそういうところ、嫌いなんです」
嫌い、の言葉に、何故か俺がドキリとする。
俺のことじゃないのに。
「音楽のことに関しては、尊敬してるんですけどね」
そう付け足して、陣くんは照れ隠しのような笑い方をした。
「ヒメノは、ああやって逃げるんですよ」
陣くんはヒメのことを「ヒメノ」って女の子の名前みたいな呼び方をしている。
そういえば、苗字が「姫野」なんだっけ。
バンドでの名前かあだ名なんだろうな。
そんなどうでもいいことを考えながら、グラスの水を飲み干す。
冷たい水が、沸いた頭を冷やしてくれる気がした。
「ズルいですよね。自分の中に閉じこもって、勝手に爆発して……どっか行っちゃう。俺、ヒメノのそういうところ、嫌いなんです」
嫌い、の言葉に、何故か俺がドキリとする。
俺のことじゃないのに。
「音楽のことに関しては、尊敬してるんですけどね」
そう付け足して、陣くんは照れ隠しのような笑い方をした。