俺様プリンセス【BL】
「あんた、アレだけ飲んで平気なのか? 信じらんねぇ…」


 信じらんねぇ、と言われても、昨日のこと一切憶えてない俺の方が問題じゃね?


「あ゙ー……」


 赤い髪を掻きあげながら、怠そうに吐き出す声には、明らかにアルコールの香りが混じってる。


「……水、飲む?」


 こくり、と頷くのを見届けてから立ち上がった俺は、冷蔵庫からミネラルウォーターのボトルを取り出して、キャップを開ける。

 そのまま持っていこうとしたけど、ベッドに零されたら大惨事だ、と気付いてストローを入れて差し出してやったら。


「恭介はストロー差す派?」


「え? いや、零されたら困るか……ら? え!?」


 お、俺の名前、知ってんのか!?


「あ? なんだよ」


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