大陸の冒険 アダナレロと天空の島
と、揃(そろ)えて言った。
素早くおじさんの近くに行って話を聞こうとする。
「あきれた。私たちが最初に聞いたのに、なんであいつらが話を先に聞こうとするんだろう?」
と、リームさんは言った。僕はリームさんに
「きっと二人は“お宝”って言う言葉に反応するんだよ。」
そう言うとリームさんはニヤニヤな笑い顔で
「バラバラになっても、集合や呼びたい時は“お宝”って言えば来るかしら?」
と、リームさんは呼び集める方法を思い付いたらしい。
僕は
「きっとそうかも。」
って言うしかなかった。せっかく考えた方法に悪口を付けたくなかった。
町外れの残橋に船を近付けると、村長とビートズさんは先に大地の神殿に行ってしまった。僕とリームさんは船の後始末をした。ポシェットを広げ、船を小さく収納しておじさんと一緒に行くことにした。
だっておじさんが元の場所に戻れなくなったから、可愛そうだったし。それにめったにない大冒険だから着いて行くと言ったのだ。


「お宝はどこにある?」
「お宝はどこだ?」
二人は神殿でもない場所に探していた。もう周りがどうなっているのかさえ、きっと分からないかもしれない。
「二人とも!」
とリームさんが二人に叫ぶ。
< 109 / 258 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop