大陸の冒険　アダナレロと天空の島
村長が言った。
雷の灯台に行くことにした僕たちは必要な物を買うことにした。
そしてお父さんと二人っきりで……。
「ねえお父さん。」
僕はお父さんに言った。
「うん？なんだ？」
「ずーっと前にお父さん何か隠し事してなかった？」
「どうして？」
「だってお父さん顔の表情がこの話になると急に変わったんだ。だから怪しいと思って。」
するとお父さんは急に立ち止まり、
「正俊。実は父さん、元の世界には戻れないんだ。」
「え…！」
「黙っていたことは謝る。でも、私がこの世界に来たことには正俊とは違う理由があるんだ。」
「何？違う理由って。」
「それは、私はもう人間界には存在していない事が分かったんだ。」
「存在していない。お父さんが？」
僕はなんだかこれ以上お父さんに会えない気がしてきた。これが最後の会話みたいに。これは夢なのか、それとも現実か。僕は心の中で思った。
「元に戻られる方法なら一つだけある。」
「それは何？」
お父さんはちょっと言うのをやめようとしていたが、
「願いのカギで父さんを元に戻そと願うことだ。」
「願いの…カギ…。」
僕は止まった。自分が遠くに行くように感じた。願いのカギ…。
< 132 / 258 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop