大陸の冒険 アダナレロと天空の島
「私はその戦争が自然に悪いと思った。」
なぜか話は元に戻したけれど。
きっと何もないって言いたかったに違いない。と、思った。
「自然が苦しんでいる。自然が泣いている。そう思えて仕方がない。」
「自然が…」
セイミさんも言った。逆にセイミさんが苦しそうだった。
「私はもう、戦争はしてほしくない。人を傷付けましてや、街をバラバラにして、平気でいられることに私は不満を覚えている。」
「ビリーはその不満のせいで、苦しめられているから電気をつくれないの?」
僕が言うとビリーはまだあるかのように話つづけた。
「人間は自然だけじゃない。人間はまだ知らないんだ、恐ろしいことを。」
僕はその先が知りたくて、ビリーに聞いた。
「恐ろしいことって何?」
「人間は温暖化に気付くのが遅かった。21世紀に入ってから気付いた。しかしもっと早く見つけられて、人間は気付いたはずだ。この後の予想が。人間が発明した機械はそんな地球の事には使わない。せっかく考えた物を使わないってところがもったいない。だから、温暖化に気付いたのが遅かったんだ。」
僕はビリーに気付いていない事を言った。
「それは確にそうかもしれない。だけど、
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