大陸の冒険 アダナレロと天空の島
近くの写真のお店を見た。
「この写真。富士山に見える。」
形も、色も、富士山と同じだった。
「それね、優しそうな人から記念にもらったの。」
店の人が言った。
「優しそうな人?もしかして仁志君?」
「多分違うと思うよ。さっき集まっていた人でしょ。その人じゃないよ。」
「え?じゃあ一体誰が?」
僕は考えた。でも、誰もいない。それどころか該当者(がいとうしゃ)すらいない事が分かった。
しかも優しそうな人って!?
僕はもう少し聞いてみる事にした。
「あの、他の人ではありませんか?」
「さぁ?でも、君の仲間の中にはいなかったね。」
「そうですか。…ありがとうございました。」
「いえいえ。」
奇妙な事を聞いた。
他の人がいるのだろうか。僕たち以外に誰かいるのだろうか。違う人、優しい人、もしかしたら店長の見間違いかもしれない。と、僕は思った。
そして自然の島に旅立つ時が近付いた。
「準備はいい?」
リームさんが言った。
「僕は大丈夫。」
「俺も!」
ビートズさんも言った。
「あとはお父さんじゃの。」
村長が言った。
「ねぇ、どうして博司って言わないの?毎回お父さんって言ってるから。」
僕はそう言ってみた。
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