大陸の冒険 アダナレロと天空の島
「理由は、一つしかない。」
「なに?」
「住民が若い人がいなくなることだ。」
「あ!少子高齢化!」
お父さんが言った後、僕は言った。
というよりも、戦いはとまっている。というか、モンスターがピタリと止まっているからだった。
「なに?その少子高齢化って?」
リームさんが言った。
「子供たちが減っていく代わりに、お年寄りが増加していく社会のことだよ。」
僕は簡単に、わかるように説明した。
「じゃあ、モンスターの役割が減ったから?」
ビートズさんが言った。
「そうなんだ。このモンスター、名前はボトンド。僕の役目はこの島にはいらない。そんなふうに聞き取れたんだろう。だから、こうして暴れているんだ。」
「知らなかった。」
僕は言った。
「って!ボトンド。話を聞いている!しかも、止まっているし。」
リームさんが後ろを振り向いて、気づいていった。
「涙。泣いてるの?」
セイミさんが言った。
「もしかして、悲しかったの?」
そうセイミさんが言うと、ボトンドは静かに頷いた。すると、ボトンドはゆっくりと歩き出した。どこに行くのか告げづに。
「どこへ行くんだろう。」
僕は言った。
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