大陸の冒険 アダナレロと天空の島

「これは作戦なんだ。向こうの人達の距離を遠ざけるためのね。」
続けてお父さんが説明した。
「さっき、本を探している前に『人間の特徴』の本を見つけたんだ。そこにバンダイの弱点を見つけた。」
僕は言った。
「どんな弱点だったんだ。」
ビートズさんが言った。
「正直者。」
僕はあの短い三文字を言うと、ポカーンと口を開ける五人。
「ふと、何かが心に吹いた。」
良く見ると‥‥‥。仁志がいない！一緒に冒険していた仁志が消えていた。
でも、みんなは気付いていない。
「仁志君はどこに行ったの？」
僕は全てを忘れそうになっていた。さっき数を数えなかったら、多分思い出さなかったとそう、思った。
「誰じゃ？そんな人。」
村長のガタナさんが言った。
「え。」
僕は言葉が出なかった。
なんで忘れていたのか。全然話さなかったから？
「正俊君。それって人間世界の食べ物？」
セイミさんが言った。
「違うよ！きっと文化の一つだ。」
ビートズさんが言った。
もう、知らなかった。完璧に忘れられていた。
仁志君は自然の島に行く前、いなかった気がした。
あの時の集合。いたのだろうか？