大陸の冒険 アダナレロと天空の島
第2章 再会へ
――──夜

満月が照らされる光が僕の近くの窓にさしこむ。
「僕はこのあとどうなるのかな?…まさか一生戻れないのかな…。」

心の中でそう呟いた。不安でなかなか眠れない僕。
物音と共に何かが近付いてくる。ガサッガサッと誰かが忍び寄る気配がした。


─―─
誰かが小さな箱を開けようとする。
光るカギ─。
「これだ。」
そう言って逃げようとする誰か。
「誰じゃ!」
村長の声と共にふすまを開ける音が重なった。
誰かは急いで逃げる。それを見て村長は仲間を呼び、追い掛ける。

「なんだろう?騒がしい…。」
そう言うと美代子さんも起き上がった。
「何かあったのかもね。」
「大変だ!村長が大切に保管していたカギが盗まれた!」
「なんですって!」
「あの、カギって?」
「ああ…。カギは願いのカギの一部よ。それを重ねてひとつのカギにするの。」
そう美代子さんが説明してくれた。

「追い掛けないと!」
そう言って僕たちは急いで追い掛けた。
他のみんなも探しまくっていた。
「どこだろう?」
「多分外かも?」
そんな話をしながら探していたとき、何者かが横切る音が聞こえた。
「誰!?」
そこにはカギを盗んだ犯人らしき人がいた。
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