恋愛ごっこ
紘翔に好きな人がいるなら尚更。

だって言ったらあたし惨めなだけじゃん。

「………」

…やっぱり今日の紘翔は何か可笑しい。

「……この話は終わり。お化け屋敷とかあったし行こうよ」

いつまでもこんなとこにいてらんない。

「……」

「紘翔?早く行きましょう?」

紘翔が動かなかったのは知ってる。

だから扉を開けてから笑顔で手を差し伸べた。


私って悪い女?

まぁ、それでもいいけど。

いまだけは…逃げたっていいでしょ。

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