恋愛ごっこ
「人増えるの嫌だろ。帰るぞ」

私の手を掴んで立ち上がる紘翔。

その手を握り返しながら私も立ち上がった。

いつもと一緒だけど。

今日は家なしの2人な気がしてちょっと新鮮。

学校を出るまでの間いろんな人に声かけられた。

いつものことだし、私もいつもみたいに応えてた。

でも男の人と挨拶する時はほとんど紘翔が間に入った。

あからさまにじゃなくて、凄く自然にだけど。私の男の間に毎回入ってきた。

意味分かんない。

まぁ…楽でいいけど。
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