恋愛ごっこ
でっ、でも一人って言っても紘翔にはこれが普通だったんだし、今さらだよねっ!

……なんで私一人で納得してるんだろ……

こんなこといまさら考えるなんて…


「天凪~っ!連れてきたわっ」

扉が開くバタンて音がして、伊織が笑顔で入ってくる。

「ありがと。出来たよ」


「ちょっと天凪っ!また腕上げた!?」

伊織……食べるのはやい……

今は言ってきたばかりの伊織はたったまま料理に手をつけてた。

「行儀悪いよ……」

「別にいいじゃない。どうせ誰もいないんだし」

伊織だって一応お嬢様のはずなんだけど……。

まぁ、確かに私たち三人しかこの家にはいないんだけど。

伊織は椅子に座って食べ始めて、紘翔も自分の席に座ったから私も食べることにした。


「美味しいっ」

笑顔で食べてくれる伊織は本当に美味しそうで、作ったかいがある。

紘翔は……
そういえば紘翔が私の作った料理食べてるとこってあんま見てない……。

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