恋愛ごっこ
家について、いつもは自分の部屋に直行するところだけど、今日はリビングに向かった。


軽く家じゅうを掃除して、明日作る料理の下ごしらえをした。

上手く事が進めば外食になるかもしれない。

私にとってそれほど嬉しいことはないけど、一応準備だけはしておかないと…。


ある程度のことが終わってほっと息をついて、時計を見て、私はまた溜息をついた。

だって夕食の時間。

一週間くらいたったわけだし、流石に少しは慣れたけどまだ嫌なことに変わりはない。




「はい」

紘翔の前に料理を置いて、向かい側に腰を下ろす。

紘翔の表情は殆ど変わらないけど、手が止まることはない。

たまにおかわりしてくれたりもする。


やっぱり、前の私たちの関係とは少し……変わってきてるのかな。


「紘翔」

「何だ」

「……おやすみ」

とりあえず明日の為に寝よ…
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