電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①
「大丈夫よ。大きくなれば、小さいころの記憶なんてこれっぽっちも覚えてないから。思い出したくても脳が疲れるだけだし」
と、言った。
その時、私は感じた。記憶というものは意外と丈夫そうでもろいところがあるんだと。そう感じた。
「で、結局言いたい事は、美希は小さいころからデンタを飼っていて…。」
「そんなウソをつくな!!」
急に怒鳴り声が聞こえた。私たちは健太郎君が見る方向を見ると、おじいさんがいた。すると、おじいさんは、
「健太郎君。そんなウソはつくな!わしが説明する。―――。美希ちゃんだったかな?すまないね。ワシの孫が言って。実は記憶がないのは無理もないんだ。その犯人はわしなんじゃから。」
「え?」私たち3人は言った。
でも、健太郎君は何だろう。面白くない顔をしたように見えた。そのまま話し続けた。
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