電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①
「そうかな?…私てっきり完成品をくれたのかと思ったけど、発明会社の娘はこういうものしかもらえないんだね。」
と私はデンタに言った。
「そうなんだ」
デンタが言った。
「えっと、ペンマークでなぞるっと。あ、デンタは何入れたい?」
「えっとね…」
私とデンタはそのピクチェを使って話しながら盛り上がっていた。結局なんだかんだ言って、試作品でも完成品みたいって事がよくある。私って意外と本当の気持ちを素直に言えない部分もあるから自分で自分の事を困ったりする事がある。
「出来た。これをプリンターでコピーして」
無線でつないだプリンターでコピーをする。すると、写真と文字がきちんと写って印刷された。私はそれをベット近くの開いていた壁に貼った。
「これでよし」
私はそうして、テーブルが置いてある場所の近くのクッションのところに座った。
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