電界妖怪 〜ﾏｶﾌｼｷﾞ〜 ①
「あれはバストゴート。」
智美ちゃんが言った。
「バストゴート？」
私は聞き返した。
「うん。妖怪を育てて相手とバトルする育成ゲームのこと。バストは育成で強く、ゴートは相手と闘うっていう意味でつけられたって聞いてる。でも、実際は法律で禁じられているはず。」
「え！じゃあ刑務所行き？」
「そうにはならないけど、でも、学校からは厳しい処分を下されるわね。」
「じゃあ、止めてあげなきゃ。」
私はスッと立ち上がり、男子達の方へと走り出そうとした時に、私の手を掴んでその行動を止めた。
「何で止めるの？」
私は言った。
「いいから。放っておきましょう。」
智美ちゃんはなぜか辛そうにそう言った。




「いくぞ。」
２人が同時に言った。
「あのさ。変な事を聞くけど、どっちが勝つかな？」
忠が言った。
「当然健輔だろう。」
宏泰が言った。
「いや、もしかしたら、あの健太ってヤツかも知れないぞ。」
と、興味がありそうに武志が言った。
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