電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①
武志と宏泰が「あっ!」って顔をする。
「だからもし俺が断言しても成立しないこともある。って事だ。」
「そっか‥‥‥。」
「って言うのはウソ。ピヨピヨは猪族にしかない特性だからそんなことは有り得ないんだ。」
「お前、騙したのか?」
「だって知ってるはずだろう?健輔から誘われたんだから。」
「あ‥‥、すっかり忘れてた。」
武志と宏泰が言った。
「おい、お前。」
と忠の方を指差す。
「お‥俺?」
忠が言った。
「今の説明、いい読みをしている。」
健太が言った。
「それとさ、忠。」
健輔も言った。
「うん?」
「お前の声、聞こえてるぞ。」
「えーー!」
いつの間にか忠さんは自分がどれくらいの大きさで言ったのか覚えていなかったみたい。確かに。もし、相手に聞いちゃいけない内容だったらまずかった事になる。ちょっとおっちょこちょい性格なのかも。私はそう思う。
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