電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①
私は家にいた。由梨さんと一緒に。
「ウインドウはこちらから開きます。私が言った通りにしてください。」
「は…はい。」
私はおどおどしていた。初めてこんなウインドウを自分の手で開くのだから。
キュイーン
ウインドウが開いた。そこにはデンタに関する情報がたくさん表示していた。
「あの、市役所の方は一体何を?」
「妖怪をペットとして、扱う場合、異常がないかどうかを調べているのです。何かあったら責任を追わされちゃいますからね。」
と、由梨さんが言った。
「なるほど。」
と、私は言った。
由梨さんはジーッとそのウインドウを見ている。私には何が書かれて表示されていたなんて分からなかった。
「異常はありません。大切に可愛がって下さい。」
「はい!」
良かった。と心の中で呟いた。異常が無かっただけでも喜べるものだ。
「じゃあ、私はこれで失礼します。」
「ありがとうございました!!」