あんたが、ええねん!!



「あ~……。」



真っ青な空、照りつける太陽。
ミンミンと鳴るセミはうるさくて、隣でアイスを食べる友人が聞いてきた。

「どないしたん?」

気温は30度を超えるらしい。
朝、お天気お姉さんが言っていた。
こんなクソ暑い中、うちと友人のなつきは中庭のベンチでアイスを食べている。

「うん、更年期障害かもしれん。」

動機、息切れ……。

「へぇ、」

なつきは、アイスに夢中だ。

「……ごめん、嘘。」


「うん。」

「……。」

しばらく、沈黙が続く。
普段ならこんな沈黙なんてないのだ。

「どないしたん。」

痺れを切らしたなつきは聞いてきた。

「うん、なんやろな。分からん。」

どきどき、した。

「何が?」

あ、アイスが垂れそう。

「……好きやねん。たぶん。」

その瞬間、

「…は?誰を?!」




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