駆け抜けた少女【完】
「大丈夫ですよ。 私は、昔も今もこれからも私の意志であの人達について行くだけです」
「……………」
それが心配なんだ。 と、山南は気付かれないように息を吐く。
――――ガチャン!!
急な物音に山南、沖田はビクッと肩を揺らした。
土方らも、なんだ(?)と視線を向けた先は矢央達が固まる場所。
「は〜い! 次、矢央ちゃんいきまぁす!」
「おー! いいぞいいぞ!」
騒ぎのもとは、やはり三馬鹿トリオ+お転婆娘。
藤堂と矢央は最初こそ、二人で静かに食事をしていた。
が、そこに宴となると騒がずにはいられない原田と永倉がやって来て、原田の腹芸や永倉の踊りやら藤堂の漫談やらと、様々な芸を御披露目している。
そして、その楽しいムードに乗って飲んだことのない酒を勧められるままに飲んでしまった矢央は―――――
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