駆け抜けた少女【完】
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―――西暦20××年、春。
「もうすっかり春だなぁ」
巫女のアルバイトをしている少女の名は間島矢央(まじまやお)。
高校生になってバイトを探していた矢央に、祖父が知り合いの神社でのバイトを紹介してくれたのである。
最初はファーストフー店や雑貨屋、ショップ店員など今風なアルバイトを探していた矢央にとって古臭い巫女の仕事など関心を持てなかった。
だが、祖父の一言『時給、1200円でどうだ』それが巫女のバイトをする決めてになったのだが。
まさか、これが運命によって決められていた未来だったとは矢央は知る由も無いことだった―――――