駆け抜けた少女【完】
第十二話*決意
「矢央、お前に話しがある」
矢央が部屋で、永倉、藤堂と三人で話しているところに会議を終えた土方が顔を見せた。
キョトンとする矢央の隣では、土方を睨む永倉がいる。
「お話…って?」
「俺の部屋に来い。 此処では邪魔が入りかねないからな」
そう言った土方は永倉を見下ろし、直ぐに体の向きを変え部屋に向かう。
土方の発言に気まずくなる藤堂は、とりあえず矢央に土方の部屋へ行くようにと促した。
それに従い部屋を出て行こうとした矢央の耳に、永倉の舌打ちが聞こえ、疑問に思いながらも部屋を後にするのだった。
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