駆け抜けた少女【完】
第十五話*芹沢鴨、暗殺
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矢央は八木邸へと駆けて行った。
その脳裏には永倉の必死の制止は届かなかった。
「永倉さん……どうか、あの人を守ってあげて下さい」
――――ハッ!
永倉は声の方へと振り返った。
「……お華…お前は一体…」
唖然と見開かれた双眸に映るお華の姿に懐かしさが蘇る。
が、それと同時に恐怖が襲いかかる。
「お前は…死んだはずだ」
お華は、ただ微笑むだけだった。
その笑みはどこか悲しげだった。
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