運命
『愛を大切に思っているから‥後悔とかして欲しくない』


『後悔なんて』


『愛はしないかもしれない。でも愛のお父さんやお母さんはどう思うだろう?俺、愛の家族も愛と同じくらい大切で、幸せにしたいんだ。
結婚式‥祝福してもらいたい』


『聡‥』



私はどうしてこんなに幸せ者なんだろう。
私だけじゃなくて、私の家族も大切だって言ってくれる人‥きっと聡しかいないよね。

それなのに
どうして私は、こんなに我がままなんだろう。

ごめんなさい
でも‥



『今日は‥一緒のベッドで寝てもいいかな?』


『えっ?』


『今日は、私にとって特別な1日だったから‥一緒にいたい』


『分かった。いいよ』

そう言って腕枕をしてくれた。


『いい‥の?』


『今日だけな。』

私は「ありがとう」と言って、目を瞑った。
すると聡が思い出したかのように急に笑い出した。


『それにしても‥愛ってこんなに大胆だったんだな。初めて知ったよ』


『そ、それは』


『愛の誕生日、覚悟してろよ(笑)』



私‥もしかして自滅したのかな?
聡の本音が聞けて安心したけど、違うことで心配が増えた。

「誕生日、大丈夫かな?」


しばらく心配で眠れなかったけど、今日はいろいろな事があって疲れていたのでいつの間にか聡の腕の中で寝ていた。




次の日、聡に聞いたんだけど‥聡は一睡も出来なかったみたい。

ごめんね(笑)


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