運命
ゆっくり桃花が話し出した。

『いよいよ明日だね‥入籍。』


『うん。』


『梅沢から高橋になるのか‥。「高橋愛」いい名前だね』


『ありがとう。』


『明日は誕生日祝ってあげられないけど、また今度ゆっくり話しようね』


『今度は私から連絡するね。いつも桃花からだから‥』


『そうだよ!!あっ、ねぇ旦那さんに怒られない?大切な前日に愛を借りちゃって』


『大丈夫だよ。なんか聡も今日は用事あるみたいだし。』


『そっか。なら良かった。』


『また連絡するね』


『そうだね‥またね』

私たちは別れた。



「聡、何処に行ったんだろう?」

そろそろ夕飯の用意をしないといけなかったから、とりあえず家に帰って連絡を待つことにした。








『ただいま~って、聡いないのに‥』

私は独り言を言いながら玄関で靴を脱いでいた。すると‥


『おかえり、愛。』

聡が玄関まで出てきてくれた。


『な、なんで?』


『なんでって、そんなに驚くことか?(笑)』


『用事はもう済んだの?』


『おう!!結構前に。それと夕飯の用意もうできてるぞ』

私は鼻をクンクンとして、匂いを嗅いだ。

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